クレーン車の最強メカニックは中古車査定どこを見ている!?

クレーン車や重機のメンテナンス、中古車の販売・購入サポートを行う建機サービスです。

前回、同業者の置き場を借りて、クレーン車の社外品液晶パネルの交換テストを行いました!

そこに協力してくれたのは、日本のクレーンメーカーで設計士をしていたキャリアをもつ、加藤さん。

尾形
加藤さんの何がスゴいって、日本のクレーンメーカーで「設計」にも携わっていたそうで、クレーン車の”乗り味”を考えてエンジンやブレーキをこういう風に設計したんだ、なんていう話も聞かせていただきました。

その後は東南アジアの超大手のクレーン商社に採用され、ラフタークレーンやキャタピラのクローラークレーン、世界各国から集まってくる様々なメーカーのクレーンを、現地で部品を調達して修理するというご経験をされたそうです。

現在も海外の企業で勤務され、日本で巨大タンカーの設備やメンテナンスに携わっていらっしゃいます。その合間にわたしにネタを提供してくれています。(笑)

加藤さんは陸の車やクレーンの免許はもちろん、船と、さらには飛行機の免許まで持っていて、飛行機を操縦しているんですよ!

ジェームズ・ボンドみたいですよね。

そんな加藤さんに、クレーンメカニックの方は中古車のどんな部分を確認するのか、また尾形からの質問など色々と聞いてみました!

▽動画で見たい方はこちら!▽

クレーン車のピストンリングの摩耗を見破る方法

尾形
加藤さん、最初に聞きたいのは
エンジンのピストンリングの摩耗を見破る方法」です!

昔のクレーン車はブローバイでオイルが出始めると、ピストンの隙間が多いからどんどん下に漏れるんですよね。

加藤さん
それは診断装置がないとできないですね。
簡易的なのは、「PCVフィルターのチェック」ですね。PCVフィルターがやけに早く汚れるなら、ブローバイがまずいと判断しますね。
例えば半月で真っ黒になってしまうのはおかしいな、とか。

クレーン車のスライドシーブを綺麗に保つのはオペレーターの愛!

尾形
あと、クレーン車のワイヤー巻上装置の「シーブ」。
あそこがグリスアップされていないと、同じところでグルグル回って他のところが錆びるんですよね。
キレイにするのに旋盤をかけるとお金がかかるし。そこが意外と落とし穴でして。
加藤さん
それはもうクレーンオペレーターの愛ですね。
スプレーグリースかけて、あとはシーブを最後に動かせば終わるので。
尾形
オペの愛ですか!
実はスプレーグリースのこういう製品を見つけてきまして。

潤滑機能はあるけれどベタベタしないのでゴミが付きにくくなるんです。

加藤さん
スライドシーブはオイリーなことが重要なので、放ったらかしでサビサビにしておくより、絶対これやったほうがいいですよ。

グリースは大きく分けて2種類あります。

極圧性といって圧が掛かる場所に使うものか、そうでなくスムーズに動く場所なのかで用途がわかれます。

ブーム用のグリースはなんでグリーンなのかというと、スムーズさを求めてるからなんです。

一方でどうしてピンなどに差すのは黒いのかというと、「モリブデン」という成分が入っていて、極圧に強く、焼き付きにくいんです。

このスプレーグリースは極圧性なので、ウィンチの荷重が思い切り掛かるところに使っても大丈夫です!

でも、クレーン用に使うのは少しもったいないかもしれません。(笑)

尾形
これ、飛行機のボーディングブリッジに使われているものなんですよ。
航空会社で使われていて、「汚したくないけれど、潤滑がほしい箇所」で使われているそうです。
加藤さん
リアステロックや、旋回ロックピンなどにいいかもしれませんね!でも、もっと安いのでも良いので、これだと少々もったいない気がします(笑)

クレーン車のバッテリーチェックの方法はこれだ!

尾形
それから、ボタンを長押すると、バッテリーチェックできるのがあるじゃないですか?改めて教えていただきたいです。
加藤さん
これは整備士さんは知っておいたほうが良いことですね。

電源がOFFの状態で、指を二本、
「T/C油温」とその左側に当てて長押しします。

「b」になります。
「T/C油温」を押すと「C」になります。

再度押すと「d」「E」といろいろ変えられます。
これはこのクレーン車の整備マニュアル見ないとわからないのですが、大体わたしが使うのは「C」モードです。

すごく多機能なので、全部は覚えられませんが、ここを見て数字が出なければ、
・作動油のセンサーが故障してるな
・水温計が故障してるな
などを判断します。

尾形
なるほど。
マニュアルを片手にエラーの番号を見ながら、センサーが生きているか死んでいるかがわかるんですね。

結構査定って、外装がキレイかどうかしか査定員は見ないんですよ。
動かしてみても、その最中は何もエラーが出ないことが大半なんです。

でもこの方法でエラーがないか確認できれば「良い車」だと説得力ある提案ができますね!

クレーン車が自己更生する!「888モード」

尾形
他に確認しておくべきポイントはありますか?
加藤さん
アウトリガーの全部張り出しの時にこれ(自己分析)を押すと「888モード」が使えます。

大きいゼネコンなどの現場で安全監督が厳しいところなどでは、この方法で自己診断をやれば、自分で「今日壊れていないよな」とわかります。

クレーン車が自分であちこちのセンサーの調子を見て、自己更生をかけます。これを「888モード」といいます。

実際にやると、
・ブーム角何度にしてください
・旋回角は何度にしてください
と出てくるので、その通りに動かせば「888只今更生中」と表示されます。

尾形
へぇ〜!なるほど。

最強メカニック加藤さんから、全国のクレーンオペレーターのみなさまへ、メッセージ

尾形
加藤さんから、クレーンオペレーターの皆さんにメッセージを頂きたいです!
加藤さん
そうですね、この10年で、クレーン車のエンジンはDPFに変わり急に複雑になってきています。

複雑なので修理が大変で、直せるメカニックも減っている状況があります。

なので日頃から、DPFが詰まらないように、ずっとアイドリングでじっとしているのではなくて、ウィンチ作業の時には積極的にアクセルを踏んであげて、すすが燃えやすくなるような使い方をしていただけると、わたしたち整備士的にはありがたいです。

DPFをリセットしたり、すすを燃やす装置を借りて業者を呼べば、それだけで何万円も吹っ飛びますので。

オペレーターさんのちょっとした心遣いで、エンジンを労ってあげてほしいです!

尾形
メカニックの方々は緊急で呼ばれてしまうと、工場内の作業が進まなくなったり、そんなことが全国各地で起きていますからね。

ぜひこれからもクレーン車メンテナンスの認知を共に広げていきましょう!

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下記の記事では、営業マンの視点から考える中古車査定のホンネを少しお話させていただきました。

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