クレーン車の「社外品液晶パネル」を取り付けてみた
クレーン車や重機のメンテナンス、中古車の販売・購入サポートを行う建機サービスです。
今回は「クレーンの社外品液晶パネルの取り付け&動作テスト」の実験動画とともにお送りします。
わたしたちは日頃から、クレーン車の展示会や同業者仲間からの情報収集で、クレーン車や重機のメンテナンスに使える面白い製品を探したり、オペレーターさんに役立つ情報はないかとリサーチや研究に余念がありません。
その様子をホームページやYouTubeなどに公開していたところ、なんと先日とてつもないクレーンの専門家の方から激励のメッセージをいただき、この日一緒にサンプル試験が行われることとなりました…(驚!)
ここでは建機サービスの広報担当者がインタビュアーとなって、その日の様子をリポートしていきます!
参加してくれたのはなんと「クレーン車の元設計士」最強メカニック!


連絡いただいてすぐ会いに行ったら、この業界のものすごいキャリアを持っている方で、意気投合して一緒にお仕事させてもらうようになったんです。
何がスゴいって、日本のクレーンメーカーで「設計」にも携わっていたそうで、クレーン車の”乗り味”を考えてエンジンやブレーキをこういう風に設計したんだ、なんていう話も聞かせていただきました。
その後は東南アジアの超大手のクレーン商社に採用され、ラフタークレーンやキャタピラのクローラークレーン、世界各国から集まってくる様々なメーカーのクレーンを、現地で部品を調達して修理するというご経験をされたそうです。
現在も海外の企業で勤務され、日本で巨大タンカーの設備やメンテナンスに携わっていらっしゃいます。その合間にわたしにネタを提供してくれています。(笑)


ジェームズ・ボンドみたいですよね。


そんな中ふと尾形さんの動画を見つけ、油を捨てずにキレイにしてもう一回使おう!と全国走り回っている取り組みを知って、これからの世の中に非常にふさわしいと思ったんですね。
よし、わたしも何かチカラになってあげよう!とご連絡しました。

わたしは日頃からこうして研究や勉強をしているつもりですが、立場はやはり「営業マン」です。少なからずメカニックの方に協力をいただかないと、お客さまに正しいことを伝えられませんので、とってもありがたい存在です!
クレーン車40〜50台が並ぶ圧巻の景色


40〜50台くらいのクレーン車があるのではないでしょうか。
このように展示していると、海外のバイヤーなどももわざわざ現物を見に足を運んでくれたりするんです。これはわたしの業界では一つの理想形です。


スペアタイヤもずらりと並ぶ

こうやって並んでいると、たまにスペアタイヤを欲しがるお客さまもいるんですよ。
大きいのはゴムだけでタイヤ一本50万円したりしますから。
ホイールは数万円でしょうけれど、タイヤは石油製品ですからね、ゴムのほうが値段が高騰しています。
クレーン車のコンピューター、液晶パネルの問題


クレーン車で作業をする際に、アウトリガーの張り出し設定と、使うフックの設定をクレーン車に登録が必要です。そうすると、重さと可能な作業半径がコンピュータに表示され、クレーン車が倒れることが防げるのです。
その大事な「コンピューター」の画面がだんだんと劣化します。文字が見えにくくなり、薄くなり、ぎりぎり文字が読めるかなあ?というところまで日に焼けてしまう。その液晶の劣化は避けられません。
そうなると多くのオペレーターさんがコンピューターの交換を考えるのですが、数十万円の費用がかかるものなので、気軽に交換もしにくいのが現状です。
劣化しているのは劣化なので、液晶だけ交換したら良い!と思うのですが、メーカーは液晶とコンピュータのセットのみを扱っている為どうしても高額な部品となってしまいます。
そこで・・・!!
今回の取り付け実験が行われるわけです。
日本のクレーン車は、年間で数千台も海外に輸出されており、海外のユーザーさんは当然、直しながらクレーン車を使っています。
部品はどうしているのかというと、正規品の図面を取り寄せて台湾メーカーに作らせています。つまり「社外品」を使っています。
金額は日本製の1/3程度の価格。
さらに、日本では入手できないパーツ(今回の液晶のような)も、海外では入手できるのです!
安全性に関わるような重大な部品だと、社外品は不安!という気持ちは分かりますが、今回のようなに表示させるだけの液晶のような部品の場合、社外品でも十分にコストパフォーマンスに優れたものとなります。
(万が一の為に、薄くなった液晶は予備品としてお客さまに保管してもらいます)
また、作業手順を動画に残し、地方の電気屋などでも交換できるようになれば、弊社からパーツを送って日本各地でも修理可能な体制が作ることができます。
さあ!使い物になるのかどうか。
実際に作業を始めてみましょう!

ステッカーは剥がした瞬間にメモリーが吹っ飛びますので、絶対に触ってはいけません。
それからこれはメーカーに送ってメーカーが新しいのを渡すという仕組みだから、絶対に捨ててもだめ。



最後にネジが余って「?」ってなるのが想像できる(笑)
さあ、社外品液晶パネルの動作はいかに・・・!?
筐体からパネルを外す作業は、比較的スムーズに作業が進み(約20〜30分)
パネルを交換、そして設置し直す作業を行い完了です(約15分)。
① 似たようなコネクターには、サインペンで番号を振って、戻しやすくすること。
② 液晶を素手で触ると汚れるので、手袋をした方が良い。
③ コンピュータの筐体は電気ケーブルが接続されて、空中にぶら下がった状態で作業をせざるを得ないので、1人は筐体を支え1人はネジを外す、というように分担した方が良い。
① 安く済む
② 新しいコンピュータを再設定する必要が無い
③ 短時間で済む
さあ、PTOを入れて、接続テストを開始。
問題なく、”濃い”表示のパネルとして復活しました!
作業半径や重量のチェックを液晶パネルは表示しています。
モノを大事にする日本人は、劣化による消耗品の部品交換をすることで愛車のクレーン車を末長く利用し、安全に作業を進めることができます。
液晶パネルの劣化は、避けて通れません。
社外品でも良いよ!という方はお気軽にご連絡ください。
(対応機種)KR-22H、KR-25H-V3、KR-25H-V5、KR-25H-V6、KR-35H-V、KR-50H、KR-50H-V
クレーン車の液晶パネルだけ交換したい方!ご相談ください
建機サービスでは、最強メカニック加藤さんが激励をくれた
「作動油のろ過クリーニング」や、
「エアーエレメントの洗浄&交換での再利用」
など、痒いところに手が届くクレーン車のメンテナンスサービスを提供しています。
今回の液晶パネルの交換にご興味いただいたお客さま、ぜひお気軽にご相談ください。(全国対応!)
また、中古車の査定や、購入のサポートもしております。
前回、下記の記事で、営業マンの視点から考える中古車査定のホンネを少しお話させていただきました。
さらに、今回この場で加藤さんにもクレーン車査定のポイントを聞きましたので、それについてはこちらの記事をご覧ください!
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