クレーン業界に革命!小川建機の探訪記録vol.1
クレーンの作動油クリーニング、エアーエレメントの洗浄・交換・レンタルなど、クレーンや重機のメンテナンスを全国対応している建機サービス、尾形です。
さて、すっかりお馴染みとなった建機サービスのお客さま紹介!
まだまだこの業界の魅力を届けていきます。
今回は少しカタチを変えて、ワクワクが凝縮された埼玉県にある小川建機の本社を再訪!
リアルな日常を切り取ってきました!特にメカニックの方の心をくすぐる内容になっています!
まさに、「突撃!隣の晩ごはん」さながらの体当たりレポートです。
(本田さんにはまた来たのかよ!と言われながらも、また伺いました。笑)
大型クレーンやトレーラーが当たり前のように何台も並んでいますが、実はマニアが泣いて喜ぶ建機の数々や、二度見してしまう宙吊りにされている自家製のバギーなど、見るもの全てが驚きと感動の連続です。
そして……なんとクライマックスには、笑いあり涙ありの会長のお話もあります。どうか最後までお読みください!
クレーン業界の小川建機とは【1】どーんと広い埼玉の本社。建機だらけのワイルドな整備工場
尾形:と、とにかく…広い!
埼玉にある小川建機の本社には、数えきれないほどの建機やトラックがぞろぞろと並んでいます。
歩いて見渡してみると、早速発見!
Scania(スカニア)のトラックが何台もあるではありませんか!
スカニアとはスウェーデンの重工業会社の名称で、スカニアのトラックは、少し知っている人であれば、誰もが「お!」と思う、いつかは乗ってみたいという憧れの存在なのです。
憧れだけに値段が張る高級車ですが、空間が広く乗り心地が良い、そして何よりもかっこいい。そんなスカニアが何台も顔を連ねるとは、さすが小川建機です!
クレーン業界の小川建機とは
【2】「毎日が充実してます!」と清々しい比留間(ひるま)さん。ブルーのつなぎが眩しいです!
それでは早速、アポなし突撃インタビュー、いってみましょう!
トップバッターは黙々とトレーラーのメンテナンスをしている、ブルーのつなぎが様になっている入社4年目、整備工の比留間さんです。何の作業をやっているのか聞いてみました。
比留間さん「トレーラーのオーバーホールをしています。ベアリングからブレーキまで、すべてやります。点検して、清掃して、グリースアップして、タイヤ交換して、動作確認して……とにかく全部ですね。このトレーラーはブレーキが20個もあるので大作業ですよ」とのこと。
え?ブレーキ20個?そういえば、このトレーラーがやけに大きいので、あらためて確認してみると、最大積載量が94tと書いてあるではありませんか!
94tクラスのトレーラーなんて…聞いたことありません。
それもそのはず、このトレーラーは小川建機のオリジナルだそうで、風車のブレードを運ぶためにつくってしまったそう。
“トレーラーをつくる”という発想自体がすごいですよね。
しかも自家製なのはトレーラーだけではありません。なんと小川建機ではメンテナンス用の専用工具もつくってしまうとか。ないものはつくる、これが小川建機のDNAなのですね。
整備やメンテナンスは、外注もできるはず。しかし、小川建機ではできることは全て社内で対応する、建機を愛するメカニックの方々が揃っています!
比留間さんは、「業者に頼むと高いから、自分たちでやっている」と言いますが、理由はそれだけではないはず。建機に対する愛着と当事者意識があるからこそ、整備やメンテナンスにまで自然と意識が向くのでしょう。同じ建機業界の人間として共感しますね。
ところで、「どうして整備工に?」と聞くと「機械いじりが好きだから」と即答。
休みの日も車やバイクをいじるほどの筋金入りのメカ好きです。
友人からの紹介で小川建機に入社したそうですが、ここは比留間さんの地元でもあり、昔から小川建機の存在は知っていたそうです。建機の種類が多く、他では経験できないような作業もできることから、毎日が学びと発見の連続でやりがいはものすごくあると言います。「毎日が充実してます!」とまっすぐに放った彼の言葉は実に力強かったです。
クレーン業界の小川建機とは
【3】アポなし!本田さんに動画のチェックをしてもらう!
比留間さんの話を聞いた後で、再び外へ出ると、すかさず発見!
小川建機のベテラン整備工、本田さんです!
本田さんは知識が豊富で技術力もある、私が尊敬する整備工でもあります。
せっかくなので、作動油漏れについて私が語っている弊社の動画をチェックしてもらいました。
私はいつも現場でわからないことがあると、ついつい本田さんを頼って電話してしまします。(笑)その都度、親切丁寧に教えてくださり…偉大な方なのです!
「本田さん!これ…作動油漏れについて解説してみたのですが、一緒に見てもらえませんか!ダメ出ししてくださ!」
「お、何だよこれ、すっかりユーチューバーじゃん」
アポなしの動画チェックです!突然の無茶振りにも快く応じてくれた本田さんには感謝。
チェックしていただいたのは、こちらの動画です!
こちらの動画では作動油漏れの原因や危険性などについて、私が熱く語っています。
作動油漏れの原因として、
1、摩擦粉(鉄粉)によるパッキン(シール)の劣化
2、温度差によるパッキンの劣化
3、水分や塩分による錆の発生
があるよ、と紹介したうえで、作動油漏れの危険性や作動油漏れした時の対処法などをお伝えしています。
自分としては力作なのですが、本田さん的にはどうなんでしょうか?!
ドキドキしながら聞いてみると……、
「よく勉強してんじゃん」
との嬉しいお言葉!お墨付きをいただき一安心です。
クレーン業界の小川建機とは
【4】エアーエレメントの重要性。汚れたエレメントは、汚れたマスクと同じ
ところで私たち建機サービスは、「作動油クリーニング」「エアーエレメントの洗浄レンタル」の2つがサービスの柱なのですが、こうして小川建機にいると、いかにこの2つが重要かということがわかります。
先ほどの比留間さんもそうですが、小川建機には実に多くの整備工がいて、いたるところで常に何かしらメンテナンスしているという印象があります。
何が凄いかって…なんとトレーラーのドライバーの方々まで、シリンダー交換や愛車のメンテナンスがメカニック同様自分でできてしまうということです!
企業のDNAがこれほど浸透していることに感銘を受けます。
私たちのすぐ横でも、まさに今、エアーエレメントの洗浄をしようとしている整備工がいますが、エアーエレメントは古くなったら交換してしまうことが一般的で、洗浄してまた使うことはなかなかしません。
もし洗浄するとしたら外注となるでしょう。
建機サービスでも小川建機からエアーエレメントの洗浄・交換(レンタル)のお仕事をいただいていますが、自分たちで対応してしまうことも多々あるそうです。
そもそもエアーエレメントはなかなか高額で、一個あたり5万円ほどします。
それが一台の車両に何個も使われているので、全て交換するとしたらなかなかの金額になります。しかもリサイクルできるものではないので、交換したものはすっかりそのまま産業廃棄物となってしまいます。交換対応は懐にも痛いですが、地球にもよくないですよね。
あまり知られていませんがエアーエレメントは正しいやり方で洗浄すれば、数回は使うことができるのです。弊社のエアーエレメントの洗浄サービスにかかるコストは新品を買う金額の4分の1程度なので、数回洗浄しても新品を買うより断然お得!
また、エアーエレメントは交換時期が難しく、ドライバーも日頃からはあまり気にしない部分です。気にするのは車検の時くらい。
エアーエレメントは空気をエンジンに送りこむ際に重要な役割を果たしているので、本当はもっとこまめなメンテナンスが必要です。
大気中には砂やほこりなどの不純物が多く存在していますが、これらを取り除き、きれいな空気をエンジンに送りこむのがエアーエレメントの役割です。
もしエアーエレメントが汚れていたら、目詰まりをして充分な空気が送り込めず、燃焼のバランスが崩れ、エンジンの不調や燃費の低下の原因になってしまいます。
本田さん曰く「エレメントを交換しないのは、汚れたマスクを着け続けているようなもの」だそうですが、まさにその通りですよね。想像するとぞっとします。
建機は手をかければかけるほど良いパフォーマンスをしますし、逆になんでも外注にして無関心でいると、思いがけないところで不具合や劣化が起こったりします。要は、建機に対してどれだけ愛情を注いでいるか、ということですね。
一方、メンテナンスコストは経費がかかりますので、弊社ではコストパフォーマンスを追求した、他にないサービスを提供しています!
クレーン業界の小川建機とは
【5】3人がかりでシリンダー交換。原因はやはり油漏れ
ここ小川建機の埼玉本社は広大な敷地の中に建物が点在していて、建物から建物に移るにも数分かかります。
会長のいる場所まで歩いている途中に、またまた興味深い作業をしている3人の社員さんを発見!お話を聞いてみましょう。
「何をやっているのですか?」
「シリンダー交換です」
「どうして交換することになったのですか?」
「作動油漏れしたからです」
おっと!これはまさに私が動画で力説した作動油漏れの事例じゃないですか!
作動油漏れはどこでも身近な問題なんですね……それにしても、青空の下で仲間と仕事するのは気持ち良さそう。ここにいると、小川建機で働くことのぜいたくさをしみじみと感じます。
また、作業されている方も、実はドライバーがメイン業務なのだそうです。小川建機、恐るべし!!
クレーン業界の小川建機とは
【6】小川建機伝説の会長!何でもつくってしまう現役のスーパーメカニックだ!
いよいよ今回の「小川建機探検記」の目玉企画、小川建機の創業者であり、現会長の小川由行氏を訪ねます!まさにレジェンドです。
「おう、ちょっとこれ見てくれ」
と案内されたのは、まさに今、会長が作業中の半分解体されている車?トラック?
「これは50年前の三菱の40tトラックで、今作り直しているんだ」とのこと。
会長曰く、これは正式には三菱ふそうW400というトラックで、マニアが喜ぶ代表的なクラシックトラックだそうです。
今でも古い運送屋さんは使っているところもあるとか。
発売当初は日本でも最大級で受注生産でしか手に入らないレアなトラックでしたが、1991年には生産中止となっています。
今では日本に20台くらいしかないという、そんな代物を全面修理してまた走らせるのだそうです!凄すぎます!!!!!
このワイルドな作業を、会長自らの手でやっているという…
映像をご覧の通り、ワクワクや愛情、楽しさがひしひしと伝わってきます。
「今はお金出せばなんでも手に入るけれど、昔はお金を出しても買えないから、何でも作るしかなかった。弊社の強みは自社で必要なものを作れること。トレーラーも作ってきた。だから会社が飛躍できたんじゃないかな」
ゼロから生み出す。この話が、そのまま小川建機のDNAとなっています。
クレーン業界の小川建機とは
【7】笑いあり、涙ありのラリー。敵も味方もない過酷なサバイバル
会長の作業場である整備工場から外に出ると、頭上に吊るされているバギー!
「会長、これなんですか?」
「これはね、私が設計から全部やって、作ったんです。680kgあるかな。昔これに乗ってレースに出たよ。盗難防止も兼ねて吊るしているの。」
え、会長、レースまでやっていたのですか?!
驚いていると、すかさず「これ知ってる?」と渡された一冊の本を渡されました。
タイトルは『HORIZON(ホライズン)』。
つい先日発売になったばかりだそうです。
この本は、ある日本人ドライバーが挑んだ1992年の軽乗用車によるユーラシア大陸横断ラリーの記録だそうで、なんと会長はこのレースに出場していたというではありませんか!
「これが俺だよ」と本に掲載されているいくつかの写真を見せてもらいましたが、その佇まいはまるで映画俳優そのもの。裕次郎か?と見間違うほどのダンディーな姿です。
「このレースは本当に過酷でね。パリ〜モスクワ〜北京をスバルのヴィヴィオという車で1ヶ月かけて横断したんだ。距離にして16000キロだったかな。1ヶ月同じ服だよ(笑)。着替えはあるけど、何しろ着替える時間がない!常に修理に追われているんだから!」
また、このレースではこんな深イイ話も。
「他の国の選手もみんな俺のところに来るんだよ。車を直してくれって。俺の腕がいいから(笑)。だから、自分たちの車は後回しにして片っ端から直しましたよ。レース中だけど敵も味方もないよ。過酷なサバイバルレースだからね、車が動かないことには砂漠に取り残されちゃうから。みんな仲間みたいなもんだね。辛さもあったけど楽しいレースだったな。だから自分たちの車の修理はいつも真夜中だったんだよな。(笑)」
自分より、他人。
レースだというのに、ライバルの車を先に直す。
そこには、言語化するのが難しいほどの輝かしい絆や、感動があったに違いありません。
この話を聞いた時、何かが胸にグサッと突き刺さりました。生涯記憶に残るお話を聞かせていただきました。
クレーン業界の小川建機とは
【8】次回!風力発電のタービン輸送、小川建機が成長した確固たる理由に迫る!
次から次へと出て来る会長の超人エピソード。これはもうシリーズ化するしかないな……なんて思っていると、また会長から「これ見てよ」と案内されたのが、風力発電の増速機を修理している現場です。
と、、、
ここでもレポートをお送りしたいところですが、
次回、探訪記録vol.2にてさらに詳しくインタビューしてまいります!!
今日1日、小川建機で過ごさせていただき、社員の皆さんが眩しいのなんの…
働いている姿が本当に活気があって楽しそうなんです。
メカニックの仕事に興味がある方は、ぜひ一度見学に行かれることを、心の底からオススメします!時間があっという間に過ぎていくことでしょう!
小川建機の探検記は、これからも続きます。
乞うご期待!
※小川建機の皆さま、ありがとうございました!
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